#令和元年の奥の細道 03 室の八島

室の八島

室の八嶋に詣す。同行曾良が曰、「此神は木の花さくや姫の神と申て富士一躰也。無戸室に入て焼給ふちかひのみ中に、火〃出見のみこと生れ給ひしより室の八嶋と申。又煙を讀習し侍もこの謂也」。将このしろといふ魚を禁ず。縁記の旨世に傳ふ事も侍し。

 草加から国道4号を北上し、栃木市の大神(おおみわ)神社に到着。大神神社には歌枕として知られた室の八島を模した庭園があり、庭園の前に立つ「糸遊に結びつきたる煙かな」の句碑を訪ねます。

 『奥の細道』本文では「糸遊に」の句は登場しませんが、歌枕として知られる室の八島の由緒が曾良の口から紹介されます。

 句碑の脇にある鳥居をくぐると、庭園の池に祠を戴く8つの小島が浮き、小さな橋が一筆書きに小島を結びます。

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栃木の大神神社にて 「糸遊に」句碑

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島から島へ、祠から祠へ、参詣者を誘う室の八島

 大神神社社務所では草鞋を模した参拝の証を購入。再び車に乗り込み、日が暮れる前に日光を目指します。

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大神神社境内の大谷石

 今回はここまで。次回は「日光」からです。